骨盤のゆがみの影響

上半身と下半身をつなぐ全身の要であるこう骨盤は日常生活ではあまり大きく動かすことがありません。

 

そのため、少しゆがむとそのままゆがみが蓄積していくのです。そしてそれは骨盤周りの筋肉を緊張させます。

 

じつは便秘症だったり、高血圧や糖尿病といった慢性病のある人は、この骨盤のゆがみが見られることが多くあります。これをほぐしましょう。片足で立つ「立ち木のポーズ」が簡単でおすすめです。

 

やり方は、片足の足のかかとを、もう一方の足につけて立つだけ。ただし、両手は広げたままにします。 そのほうが、体のバランスをとりやすく、片足で立っても転倒の危険性が少ないので安全です。

 

時間は、片足15秒ずつ。両足で30秒。その間は、鼻から息を吸っておなかをふくらませ、口から吐く腹式呼吸をしましょう。

 

内臓に刺激が加わり、働きがよくなります。 片足立ちに慣れてきたら、片足につき1分くらいまで時間を延ばして行うといいでしょう。

 

両足をやり終えたら、どちらかやりにくかったほうの足だけでもう一度やってみます。 繰り返すうちに、骨盤のゆがみがだんだん直ってくるはずです。このポーズは基本的なヨガのポーズでもあります。

 

ヨガでやるときには、両手は胸の前で合わせ(合掌の形)、片足立ちをするので「合掌樹木のポーズ」とも呼ばれています。 立ち木のポーズをおこなっていると、股関節が開くようになり、骨盤の緊張がゆるみます。すると、骨盤周りだけでなく、全身の血流が改善してきます。

 

そのおかげで高血圧や糖尿病などの生活習慣病は徐々に、肩こりや頭痛、冷え性、足のむくみなどの不快症状は、すっきりと解消していくことでしょう。 また腸の働きも活発になるので、体内にたまっていた便や老廃物がどんどん排出されます。体は引き締まりやせることも期待できます。

 

毎日つづけているうちに、自然と姿勢がよくなりますから、背骨の中を通る自立神経の働きもととのうでしょう。胃や肝臓など内臓の働きがよくなると、過剰な食欲が抑えられ、一度にドカ食いをしないようになります。

 

片足立ちは、年をとるにしたがい衰えてくるバランス感覚や運動神経を養うのにも役立ちます。 老化が進むと、ふらふらしてなかなか片足立ちができません。

 

片足立ちは、場所をとらず場所も選ばないので、いつでも好きなときにできます。時間がとれないという人は、歯を磨きながら片足で立つだけで十分です。ぜひお試しあれ。